2021年9月26日日曜日

ハイランダーの簡単なところ・難しいところ

  ハイランダーは簡単に組めるが、プレイングや調整など、確かにむずかしい部分もある。ハイランダーをより多くの人に使ってもらうために、今回はハイランダーについてより深く知ってもらえるよう、簡単にできることと、ちょっと難しいことについて述べていく。

1.簡単なこと

 ハイランダーは、組むのがすごく簡単。とりあえず強そうなカードをガンガン入れていけば、まずは完成する。具体的には、ツイッターなどで強いカードを40枚適当にあげてもらって、それを全部投入すればそれなりに戦えるものができる。

 詳しくは→【検証】ツイッターのリプにあるカードだけでデッキを組んでみた

 また、ハイランダーの特性上、デッキにお金がかかりにくい。必要枚数は全て1枚であるため、高額カードを採用しても、支払額は1枚分で良い。

 プレイングが難しいと思われがちだが、実はそうでもない。例えば、デッキ内容を把握していなくても今引いたカードでなんとかやっていけるのである。もちろん、「ホーガンブラスター」を打つタイミングで残りクリーチャー枚数を気にする必要もあるかもしれないが、5%→8%になるくらいの誤差でしかない。(デッキの中核が10枚くらい、全て手札・マナにある場合を除く。)そんなの、何回か回してたら、より良い動かし方に気づく。


2.難しいこと

 2.1.デッキの調整

  デッキの調整は、基本的には簡単である。なぜなら、1枚くらいカードが入れ替わったって、そんなにダメージがないからである。何回か回すうちに、このカード使わねぇな、とか見えてくるくらいで、実は1枚差し替えるくらいでは大きく性能が変わらないのがハイランダーデッキである。

  しかし、1枚の差し替えが簡単であるが故に、少しずつ変更を加えていって、気がつくと10枚くらい変わっている、という事態が起きることがある。さながらテセウスの船である。こんな時、それがうまいこと行っていれば良いのだが、少しずつ間違った方向に変わっていくと、気づいた時には修正が困難になっていることがある。

  例えば、「バベルギヌス」を「傀儡がくる」に変えて、“8コスト重すぎ。使わねえ。お、「ヘブニアッシュ」とかいいもんあるじゃん”、となった場合、墓地にある「覇」や「ドラゴ大王」を蘇生する手段がなくなるのである。また、「ヘブニアッシュ」に合わせてコストを8にした結果、「覇」や「バンビシカット」のガチンコジャッジの勝率が悪くなる。結果、「バンビシカット」や「ヘブニアッシュ」を抜いてもとに戻してみるが、その時には10マナのクリーチャーがいなくて、「ヘブニアッシュ」→「バベルギヌス」と無駄にコストを重くしただけ、という結果になってしまう。

  このように、少しの違いではなんともないが、それが積もり積もって大きく変わった時には、一度腰を据えて、コストごとに並べたりして、がっつり時間をかけて何が必要で何が不要かを見定める工程が必要になってくる。これは、カードプールを把握していなければならなかったりして、なかなか骨が折れる作業になる。

  一度取り入れた新プランを、勇気を持って破棄できるくらいでなければ、ハイランダーの調整は難しい。

 2.2.プレイング

  さっき簡単だといっておきながら。これは地味に難しい。特に、プランを立てて、それに沿って実行するのが好きな人にとってはとても難しい。ハイランダーは、言わば“ノープラン戦法”である。厳密には、“マルチプラン”といった方がいいかもしれない。

  具体的には、次のようなプランになっている。

  ① フィニッシャーを出す。(デッキに4枚程度。どれがくるかはわからない。)

  ② 耐えて相手のLOを狙う。(ヴォルグ亡き今ではなかなか難しい)

  ③ とりあえずちっちゃいクリーチャーで殴り続ける(フィニッシャー引けない問題)

  ④ 特殊勝利(相手のドキンダムを飛ばす特殊敗北も含む)

  こう見るとたった4つ。しかし、フィニッシャーが複数いればそれだけの勝ち筋があるし、フィニッシャー2体同時に使うこともある。

  つまり、残りデッキの内容(カード名)を把握しなくてもいいので、それぞれのクリーチャーの使いかたと、それをサポートするカードを把握しておかなければならない。例えば、

  「ドラゴ大王」や「覇」は「グラスパー」で出せる。「バベルギヌス」も可。つまり、「ロマネスク」で落とすのは基本こういうフィニッシャー。ただし、マナから踏み倒すか、墓地から出すか、どちらを優先するか。

  「ボルメテウスサファイア」がいるけど、先に「グラスパー」で殴ってていいかどうか。相手はどのくらいの速さで、どれくらいコントロール可能か。グラスパーで殴るなら、先に「ジェニー」で小突いておいた方がいいのか。

  などなど。このブログで紹介しているカードに、執拗に「シナジー」の項目を設けている理由は、そういうカード同士の繋がりに注目する必要があるからである。


3.おわりに

 以上長々と書いたが、とにかくやってみる。これが大事。ハイランダーは、入り口が簡単で、それからが難しい。日本人はこういうのが苦手。大学だって、入るのが難しくて出るのが簡単、とかよく言われている。

 とりあえずやってみる。これは日本人にはなかなか馴染まない考え方なのかもしれない。

 “とりあえずやってみて、こうだったらどうするんですか。”

 “やってみたけど、確かに簡単に始められたけど、こっからむずいからやめた”

 みたいな。そんなんどうでもいい。別に誰かの命が削られるわけではないのだ。やってみて合わなければ、やめればいい。そしていつか、ふともう一度やってみようと思った時に再開すればいい。

 ハイランダーって素敵なデッキの形なのに、なんでみんなそんなに敬遠するんだろう。難しいと思うなら、ものにするまで取り組んでみたらいいのに。数学やら英語の苦手を克服するよりだいぶハードル低いぞ。考え方とかの練習がてら、ハイランダーをがっつりやってみたらいいのに。

 …ハイランダーやってたら、意外と学業の成績も上がったりして。


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